個別株の選定方法 20210915

 株の選定方法については過去記事「高配当株について」でも書いたが、配当狙いでない場合の個別株の選定方法についてまとめてみた。

重視する指標

営業利益率

 業界によって営業利益率の水準が異なるので、一概に言えないが、10%以上は欲しい。
5%を下回るようだと、大企業が多く、成長余地が少なくなり株価上昇が鈍化する傾向がある。

 高低の判断をするには、業界ごとの営業利益率の水準は把握する必要がある。

営業利益と売上高の推移

 四季報や証券会社のデータベースから過去5年間くらいの推移をみる。 

 営業利益と全体の売上高が前年に比べ増えているかを確認する。

 営業利益と全体の売上高が上昇し続ければ、その会社が大きくなる途上だと判断でき、株価上昇要因になる。

PER(株価収益率)

 低PERが割安なので望ましいが、悪い低PERもあるということが、経験上分かってきた。
 PERが10倍以下だと割安と判断できるが、低PER銘柄は景気循環銘が多く、波が大きい。

 業績に問題がなくても、あまり注目されない銘柄が多く、なかなか上昇しない場合が多い。
 業績に問題がなく、低PERにとどまっている場合、下記の理由が考えられる。

  • 一般的に名の知られていない、時価総額が小さな会社。
  • 今後、売上上昇(市場拡大)が見込めないと考えられている業界。
  • 不祥事があった時

 ただ、好業績を続けている企業で低PERであるなら、保有していれば、市場がその会社を認知され始めた時、株価が上昇する可能性がある。

※PER=株価/1株あたり純利益

配当利回り

 これもPERと同じで高配当銘柄は不人気(株価上昇が鈍い)になっている場合が多い。

 配当利回りは高い方が嬉しいが、そこそこの配当利回り(1.5~2.0%)でも、毎年増配しているような株が狙い目だと考えている。

 また、配当利回りは高い方が株価が下がりにくくなるが、不人気の指標でもあるので兼ね合いが難しい。 
 

※配当利回り=1株あたり年間配当/株価

あまり重要でない指標

ROE(株主資本利益率)

 本や新聞では重要な指標として扱われているが、私はROEをあまり重視していない。

 利益が同じであれば、自己資本比率が低いと、高ROEとなるからだ。

また、業界によって数値に幅があり、指標としては使いにくいと考えている。

※ROE=純利益/株主資本

自己資本比率(株主資本比率)

 自己資本比率はあまり重視していない。

 自己資本比率が高いということは、借入(負債)が少なく健全な経営がされていると判断できるが、そもそも、その業界の市場の拡大が見込めないため、積極的に融資を受け、事業を拡大している会社ではない、とも考えられる。

 これも業界によるが、自己資本比率が20%以上で、過去5年間くらい赤字がないのであれば、問題ないと思っている。

 倒産や破綻を心配する場合、PL(損益計算書)やCF(キャッシュフロー計算書)を見れば危ないかそうでないか、なんとなくの判断は出来る。 

※自己資本比率=自己資本/資産額

 

まとめ

 以前はPERと配当利回りばかり見て割安株と思われる銘柄を買っていたが、なかなか上昇しないことが多かった。そのため、配当狙いでなく、株価値上がりを狙った銘柄選定をする場合、PERで判断すると多少割高であっても、勢いのある銘柄を選定することが大事だと考えている。

 買ってみたい株に勢いがあっても、PERが50倍以上であまりにも割高であれば「買わない」という選択も重要だ。

重要と考える指標の優先順位

 営業利益と売上高の推移 > 営業利益 > PER > 配当利回り

私の場合、上記の指標を総合的に判断して、個別株の購入をおこなっている。



※投資は自己の判断において、自己責任によっておこなってください。また、本記事は特定の投資を推奨するものではありません。

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